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case 04
【住まいを選ぶときの4つの選択肢】
ご家族にあった住まいの選び方
①土地購入+新築一戸建て
②中古一戸建て+リノベーション
③新築マンション
④中古マンション+リノベーション
住まいを選ぶとき、不動産を取得するときの選択肢は大きく分けて4つあります。
ご家族にあった住まいを選んで頂けるよう、各特徴を私なりに考えてみました。
①土地購入+一戸建て
もっとも自由度が高く立地も建物もすべて自身で選択することが可能で、仕上げ素材からフックの種類、1から10までオーダーメイドでの設計が可能です。
土地購入の費用
東京都心の土地相場は坪単価150~300万円/坪程度です。
神奈川県横浜市の土地相場は坪単価100~200万円/坪程度です。
敷地面積30坪(100㎡)の土地を購入した場合
東京都心は4,500万円~9,000万円、横浜市は3,000万円~6,000万円が目安といえます。
一戸建ての費用
木造2階建ての場合、建物は首都圏では坪単価100万円~と言われています。延床面積30坪(100㎡)の場合、3000万円が目安といえます。
接道条件や設備仕様によって金額は前後するので弊社では複数の工務店さんの相見積もりを取って、図面に対する適正価格を必ず確認するようにしています。
土地建物の合計費用
土地建物合わせると東京都は8,500万円~1.3億円、横浜市は7,000万円~1.0億円が目安の合計費用となります。
このように日々生活する建物よりも土地に対して費用がかかってしまうため、建物のクオリティを上げるためには土地価格を下げられないかを検討しています。立地も大切な要素ですが近隣で坪単価を下げられる土地を私と一緒に探させて頂くとご希望に沿った空間を作りやすくなりますので、土地建物の両方のコストを合わせてご相談ください。
左写真は渋谷区で新築中の木造住宅「街に開く職住一体の家」という作品です。
②土地付き中古一戸建て+リノベーション or 解体
状態が良ければ内装を変える程度の簡単なリフォームで済むことはありますが、築年数の経った木造住宅はリスクが高いです。耐震性・白アリ・カビなど開けて見なければ分からないことが多いためです。元々、ご両親が住まわれていた思い出の家を相続した場合や古民家など特別な価値が付加されている場合でない限りあまりオススメはしていません。特に屋根・外壁の防水に関連する箇所に手を付ける必要が出た場合、目に見えない箇所にも関わらず費用が掛かってしまいます。
また、一定規模以上の改修工事は建築基準法の「大規模改修」に該当するため、現行法に適合させる必要があります。主には耐火性能を上げる必要があるため防火性の高い窓に交換するなどの費用が発生する可能性があります。
リノベーションよりも解体して新築した方が良い場合もあります。その際は解体費が坪3~5万円程かかります。更地の土地を購入するよりも古家付きの土地を購入した方が駅から近かったり割安の場合もあるので、希望の地域で更地が見つからなかった場合は中古の一戸建てを探してみるにも1つの方法かもしれません。
右写真は築20年の木造住宅をリフォームした「ダブルダイニングの家具」という作品です。
③新築マンション
都心に住まうことを考えると最も現実的な選択肢かもしれません。しかし、不特定多数の多くの人に合わせたプラン・内装となるため、自分らしく住まうことは難しいかもしれません。
建築士視点でマンション建設を考えたとき、多くの場合はエントランスや外観に多額の費用がかけ、まずは目を引く美しい建物にします。しかし、日々生活する内装はスタンダードな仕様である場合が多いです。
最近では新築マンションのリビングなど主要居室だけを自分好みに改修したり、水廻りだけをアップグレードする「新築リノベ」が増えているようです。弊社ではそのようなワンポイントの設計依頼も承っておりますので、セキュリティが万全な最新の建物に住みたいけど、内装にもこだわりたい方はご相談ください。
左写真は新築住宅のリビングだけを別注頂いた「ラウンジリビングの家具」という作品です。
④中古マンション購入+リノベーション
新築マンションは1日でも誰かが入居した時点から価格が下がり続け、大よそ20年で建物の価値は底値になると言われています。残っている価値は「立地」です。人気の沿線沿いかつ駅近の物件も視野に入ってきます。底値で購入するため、仮に10年後に売却する場合でも大きく値崩れしないことがメリットです。
中古マンションを選ぶポイントはまた後日別記しますが、何よりも自分たちらしい生活を好きな立地で手に入れられることが最大のメリットです。家族構成にあっていない間取り、好みではない内装では豊かに暮らすことはできません。せっかく一生に一度の大きな買い物をするならば、好きなものに囲まれて生活した方が居心地よく、部屋を綺麗に保つためにもこだわり尽くすことをオススメします。
右写真は築40年のマンションをリノベーションした「1 Livingの家」という作品です。
まとめ
不動産購入する際、まず何から手を付けて良いか、どのように選べばいいのか分からないこともあると思います。そんなときはご家族にとって大切なことを思いつく限り書き出してみてください。各々書き出してみると家族同士でもまったく異なる内容が出てくると思います。まずはその違いを知ってから不動産を探し始めても遅くはないと思います。
土地や不動産購入の時点からご相談頂ければ、建築士視点でアドバイスすることはできます。不動産屋さんとは視点が異なるため、購入する前にご相談頂き、ご家族にあった住まいづくりを一緒に考えさせて頂ければ幸いです。
お問い合わせはコチラからお待ちしております。